最近話題のオーディオブック(聴く読書)。無料体験をきっかけに始めてみたものの「あまり使えていない」「解約しようか迷っている」、そんな人もいるのではないでしょうか。
こんな声も聞こえてきそうです。
- スキマ時間があっても、つい誘惑に負けてテレビを見たり、だらだらしたりしてしまう
- オーディオブックの良さがイマイチわからない
- やっぱり本は聴くより読むほうがいいんじゃないの?
多くの人がオーディオブックを使ったり、口コミを見たりしてオーディオブックの特徴や役立つシーンは知っています。ですが、『オーディオブックの効果(使ったらどんないいことがあるのか)』まではあまり知られていません。
そこでこの記事では、オーディオブック(聴く読書)の効果について解説します。「オーディオブックを使ったらどんないいことがあるのか」に焦点を当てます。
このオーディオブックの効果を知ることで、聴く読書がいかに合理的な読書法であるかをお分かりいただけるはずです。
読書を習慣にしたい人にとって有益な情報なので、ぜひ最後までお読みください。
オーディオブック(聴く読書)で得られる5つの効果・メリット
オーディオブック(聴く読書)は、「手がふさがっていても『ながら聴き』ができる」「スマホとイヤホンされあれば読書ができる」など、その便利さや手軽さが人気です。
でもそれ以上に注目したいのは、オーディオブック(聴く読書)で得られる5つの効果です。
実はオーディオブック(聴く読書)は、脳科学の見地からもその有用性が認められています。詳しく知ることで「聴く読書をしないのはもったいない」と思うはず。
より効果的な読書体験をするためにも、この5つの効果に注目しましょう。それではひとつずつ解説していきます。
オーディオブック(聴く読書)は『脳への負担が小さく疲れにくい』
本は読むよりも、耳で聴くほうが脳への負担が小さく疲れません。
ながら聴きのように他の作業を並行して行えるのも、この脳の特性によるものです。
「読む読書」と「聴く読書」では脳の活動が異なる
「なぜ耳で聴くほうが脳への負担は少ないの?」と思った人もいるでしょう。その理由を解説します。
端的に言うと、聴く読書のほうが脳の活動が1ステップ少ないからです。下図をご覧ください。
読む読書では、文字を目で見たあとに、見た文字を頭で音声に変換する必要があります。
一方、聴く読書は文字情報がダイレクトに音声として頭に入ってくるのでわざわざ音声変換する必要がないんです。つまり聴く読書は、脳の活動を1ステップ省略できる。ゆえに「脳への負担が少ない=疲れにくい」というわけです。
脳にとっては、読むより聴くほうがラク
聴くことはそれほど特殊な能力や訓練を必要としない
さらに「聴覚は極めて柔軟性が高い」ということも、聴く読書が疲れにくい理由の一つです。
例えば、あなたは早口な人、活舌が悪い人、ゆっくりしゃべる人など、相手がどんなタイプの人であってもある程度は相手の話を聞き取って理解できるはずです。
またオーディオブックは3倍速に速度を上げても、10分ほど集中して聴いていると内容を理解できるといわれています。これが「聴覚は柔軟性が高い」と言われる所以です。
一方、通常の読書で「速読」を身に付けようとすると、それなりの訓練が必要です。一度に見る文字の分量を増やしたり、視線をコントロールしたり、目の筋肉を鍛えたりとそれ相応の努力が必要になります。
聴く読書は特殊な能力や訓練を必要としない = 疲れにくい
オーディオブック(聴く読書)で『読書習慣が身につく』
つぎに注目したいのは、オーディオブックの利用によって『読書習慣が身につく』という効果です。
オーディオブックを利用すると、「本と触れる機会」や「読書時間」が増えるという調査結果があります。
オーディオブック利用後、本と触れる機会「増えた」人が約4割 「読書時間が1.7倍」に
出典:オーディオブック白書2021(読書習慣特別号)
オーディオブックを使うと、まとまった時間がなくても、家事や運転中などの「ながら時間」、病院の待ち時間などの「スキマ時間」にも手軽に本に触れることができます。それが「本と触れる機会」や「読書時間」の増加に繋がっているといえます。
紙の本だけだとなかなか進まなかった読書も、オーディオブックを利用すれば習慣化しやすい
また、オーディオブックの聴き放題を利用することで、気軽にたくさんの本を試し聴きすることができます。
ちょっと聴いて気に入らなかったら次の本、気に入った本は購入してじっくり読むなど、楽しみ方の幅が広がります。実際にオーディオブックユーザーは、聴く読書をしたあとに、紙の本を買って読み直すこともしばしば。
試し聴きのしやすさが、読書習慣を後押ししてくれる
オーディオブック(聴く読書)で『読書効率が上がる』
株式会社オトバンク(audiobook.jp運営会社)が実施したユーザーアンケートにより、「オーディオブックを使い始めて読書量が2倍になった」という調査結果が明らかになりました。聴く読書によって読書効率が上がることが証明されたといえます。
聴く読書で読書効率が上がる理由
読書量が約2倍になった要因を挙げてみます。脳科学の観点、ユーザーの口コミから考察すると、以下の通り。
- 運転や家事など作業をしながら読書ができるから
- 脳や目が疲れないため、ある程度長い時間でも読書を続けられるから
- 文字を読むよりも人の話を聴く方が心理的ハードルが低いから
- 倍速再生で聴く量を増やせるから(倍速以上でも聴覚は適応)
紙の本や電子書籍よりもオーディオブックのほうが、気軽に・たくさん・負荷なく読める
⋙ 株式会社オトバンクのオーディオブック「audiobook.jp」の口コミはこちらの記事をチェック
オーディオブック(聴く読書)で『読解力が上がる』
オーディオブック(聴く読書)で読解力は確実に上がります。
アメリカの情報科学技術協会が2019年に発表した視覚と聴覚の読解効果に関する比較実験によると、文字を読むよりも音声を聴く方が読解効果が高いことが明らかになっています。
さらに、音声を聴きながら文字を読むと、それぞれ単体で行うよりも読解効果が高いことも証明されています。
①音声を聴くことによる読解効果は、文字を読むことよりも優れている、②両者を同時に行なうことによる読解効果は、それぞれ単体で行うよりも優れている、という2つの事実が明らかになったそうです。
引用:超効率耳勉強法 -上田渉(著)
つまり、これを読書に置き換えれば、本を読むよりもオーディオブックを聴く方が読解力が上がる。さらに、オーディオブックを聴きながら同じ本を読むと、単なる読書よりも読解力がさらに上がるということが言えます。
読むよりも、聴くほうが読解力アップに効く
オーディオブック(聴く読書)で『想像力が養われる』
最後に注目したいのは、「想像力が養われる」という効果です。
オーディオブックでは耳からの情報しか入ってこない。そのため、脳は足りない情報を補うためにイメージをふくらませます。
自分が経験してきた記憶から情報を引っ張り出してきて、具体的な情景として視覚化するというわけです。
この一連の脳の活動は、脳全体を使った高度な作業であり、この「イメージふくらませて視覚化する行為」はやればやるほど脳が活性化し、より鮮明なイメージを描けるようになります。
つまりオーディオブックを聴き、耳から得た情報からどんどんイメージをふくらますことで、想像力が養われるということです。
株式会社オトバンク(audiobook.jp運営会社)の上田会長は、ご自身の著書の中で次のように語っています。
イメージをふくらませる行為は、すればするほど、より鮮明なイメージを描くことができるようになります。すなわち、想像力が活性化されるということです。
引用:超効率耳勉強法 -上田渉(著)
オーディオブックを使うと、頭の中で情景化したり、構造化したりするのがうまくなる
いかがだったでしょう。オーディオブック・聴く読書にはさまざまな効果があることをご理解いただけたと思います。
オーディオブックを利用しようか検討中の方、解約しようか悩んでいた方も、ぜひオーディオブックを使ってみてください。3か月ほど利用すれば聴く読書の効果を実感できるはずです。
オーディオブック・聴く読書のよくある質問
ここではオーディオブック・聴く読書のよくある質問を紹介します。オーディオブック初心者や利用を検討している人は参考にしてください。
オーディオブック(聴く読書)にデメリットはないの?
正直にいうとオーディオブック(聴く読書)にもデメリットはあります。私の実体験と口コミからデメリットを3つにまとめました。
オーディオブックは文章で読むことはできない
オーディオブックには文章を読む機能はありません。ただし、作品によっては付属資料として挿絵や図解PDFがついていることがあります。
Audibleでは出版社から入稿されたものが付属資料として添付されています。
ビジネス書や自己啓発書などは挿絵や図解を見ながら聴くと、本の内容を理解しやすくなるのでぜひ活用してください。
もう一度聴きたい部分にアクセスしにくい
オーディオブックは重要な部分、もう一回聴きたい部分があっても、「戻って聞き直す」ということが容易ではありません。クリップ機能(しおり)はあるものの、紙の本のような感覚で簡単に折り目や目印を入れることができないのが難点。
ビジネス書はある程度聞き流すことができるのであまり不便は感じませんが、小説では「あれ?この二人の関係って何だったっけ?」と思ったときに、そのポイントに戻るのはけっこう大変。探すのにそれなりの時間がかかります。
オーディオブックで小説をメインに聴く場合は、あらかじめ知っておきましょう。
ナレーターや声優によって聴きにくい場合がある
正直に言うと、オーディオブックの聴き心地は、本を朗読するナレーターや声優の声質に左右されます。ナレーターをユーザー側で選べないのはネックです。
とはいえ朗読のプロなので、極端に聴き取りにくいということはほとんどありません。
ただし、声のトーンや読むリズムは人によって好き嫌いが出る可能性あり。本の内容は良くても声が合わずに最後まで聴けなかった本もいくつかあります。
とくに小説はナレーターや声優の声で物語のイメージが決まるので、声の影響が大きいジャンルといえます。
とはいえオーディオブックを使うと、5つの大きな効果が得られます。デメリットは過度に心配しなくて大丈夫です。
おすすめのオーディオブックは?
オーディオブックにはいくつか種類がありますが、ビジネス書や自己啓発書、小説を聴く場合、次の2つがオススメです。
- Audible(オーディブル)
- audiobook.jp(オーディオブックドットジェイピー)
audiobook.jpは複数のプランがありますが、何冊読んでも定額の聴き放題プランを選ぶのがいいでしょう。
Audibleとaudiobook.jpの比較を簡単にまとめると以下の通り(聴き放題プラン場合)。
- Audibleの方が無料期間が長い
- Audibleの方が聴き放題の作品数が多い
- audiobook.jpの方が月額料金が安い
聴き放題作品数、無料期間で選ぶならAudible。料金で選ぶならaudiobook.jpがオススメ。迷ったら自分にとってどちらの優先順位が高いかで判断しましょう。
⋙ Audibleとaudiobook.jpを比較表で詳しくチェック♪
Audible(オーディブル)とaudiobook.jp(オーディオブックドットジェイピー)の比較表
サービス 提供会社 | Amazon | 株式会社オトバンク |
サービス 概要 | オーディオブック (耳で聴く本) 聴き放題 ※聴き放題対象外作品の単品購入も可 プロのナレーターの朗読音声 | オーディオブック (耳で聴く本) 聴き放題プラン、チケットプラン、月額プランあり ※単品購入も可能 プロのナレーターの朗読音声 |
価格 | 聴き放題:月額1,500円 | 【聴き放題】 年割プラン:月額833円 (一括前払い9,990円) ※月額プランを選ぶと1,330円と割高 【チケットプラン】 シングル:月額1,500円 ダブル:月額2,900円 ※初回のみ最大35%OFF 【月額会員プラン】 月額550円~33,000円 |
特典 | 30日間の無料体験付き | 14日間の無料体験付き (聴き放題プランのみ) |
解約 | いつでも解約できる 無料体験中の解約OK | いつでも解約できる 無料体験中の解約OK |
支払い方法 | クレジットカード/デビットカード | クレジットカード/d払い/ソフトバンクまとめて支払い・ワイモバイルまとめて支払いなど |
作品数 | 40万冊以上 聴き放題は12万冊以上 | 総作品数は非公開 聴き放題は1.5万冊以上 |
主な ジャンル | ビジネス書/自己啓発書/小説/教育・学習など | ビジネス書/自己啓発書/小説/語学/実用・資格など |
対応端末 | Android端末/iOS端末/PC | Android端末/iOS端末 |
アプリ有無 | あり | あり |
その他 | オフライン再生可能/何冊でもダウンロード可能 文章で読むことはできない ※ただし作品によっては書籍内の図解がPDFで付属 | 聴き放題作品は入れ替わるオフライン再生可能/何冊でもダウンロード可能 文章で読むことはできない ※ただし作品によっては書籍内の図解がPDFで付属 | 聴き放題作品が入れ替わる(期間限定作品あり)
公式サイト | 無料でお試し | 無料でお試し |
Audible、audiobook.jpともに別の記事で詳しく解説していますので、こちらも参考にしてください。
⋙ いま注目のオーディオブック! audiobook.jpを徹底解説【口コミ・評判も公開】
⋙ 口コミ沸騰中!聴き放題のAudible(オーディブル)を完全解説【口コミ・評判も公開】
【参考文献】超効率耳勉強法
この記事を書くにあたり、株式会社オトバンク会長、上田渉さんの著書「超効率耳勉強法」を参考にさせて頂きました。
耳勉強法のノウハウ、オーディオブックの効果や使い方などを丁寧に指南してくれる本です。オーディオブックユーザーだけでなく、読書や勉強に抵抗のある方にもオススメです。
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